BHAの掘削スタビライザーダウンホール機器

掘削スタビライザーは、掘削ストリングのボトムホールアセンブリ（BHA）で使用されるダウンホール機器です。掘削孔内のBHAを機械的に安定させることで、意図しない横滑りや振動を防ぎ、掘削孔の品質を確保します。
中空の円筒形の本体と安定化ブレードで構成されており、どちらも高強度鋼製です。ブレードは直線型または螺旋型で、耐摩耗性を高めるために表面硬化処理が施されています。
現在、油田では数種類の掘削スタビライザーが使用されています。一体型スタビライザー（一枚の鋼板から完全に機械加工されたもの）が一般的ですが、以下のような他のタイプのスタビライザーも使用できます。
交換可能なスリーブスタビライザーは、ブレードがスリーブ上に配置されており、スリーブを本体にねじ込むことで固定します。掘削井の近くに修理施設がなく、航空輸送を利用しなければならない場合に、このタイプは経済的です。
溶接式ブレードスタビライザーは、ブレードが本体に溶接されているタイプです。このタイプは、ブレードの紛失のリスクがあるため、油井での使用は推奨されませんが、水井掘削や低コストの油田では頻繁に使用されます。
通常、BHAには2～3個のスタビライザーが取り付けられており、ドリルビットのすぐ上に1個（ニアビットスタビライザー）とドリルカラーの間に1～2個（ストリングスタビライザー）取り付けられています。